Column
院長コラム

脊柱靱帯骨化症について、講演させて頂きました。

2022年10月05日

こんにちは。10月に入り、日差しも柔らかさを感じるようになり、今日は日中も20度くらいまでしか上がらず、急ぎ足で秋が進んでいます。せっかく夏にかけて体重が落ちたのですが、美味しいものが増える秋、増量間違いなしの状況です。

 

さて、先週は骨粗鬆症について医療従事者対象の講演を行いましたが、今日の午後は南加賀保健福祉センターで行われました後縦靭帯骨化症等患者・家族のつどいに参加させていただき、

脊柱後縦靭帯骨化症~骨(脊柱)と神経(脊髄)から見た症状と外科治療~

という題名でお話しさせて頂きました。

脊柱靱帯骨化症は、脊柱をつなぎとめる靱帯組織が骨に置き換わったために、

体の可動範囲が低下したり神経圧迫による神経症状が出たりすることがある疾患です。

国の難病指定も受けておりますが、

靱帯骨化そのものは無症状であることの方が圧倒的に多く、また無症状を含めた有病率は決して低いものではないため、「正しく恐れる」ことが重要です。

今回は私が大阪大学で学んできたことを中心に「正しく恐れる」助けになれればと思いお話しさせていただきました。

 

手術方法や手術技術は格段の進歩がある分野ではありますが、

術後も遺残する神経症状(しびれや運動麻痺)の問題はまだまだ解決されておらず、

現在再生医療や遺伝子解析を始め、様々な角度から脊柱靱帯骨化に対しての研究が行われていますが、

・靱帯がなぜ骨化してしまうのかの解明と予防法の開発

・機能障害を来した脊髄の再生

が待たれる現状です。

当クリニックでは、リハビリテーションや、しびれや痛みに対する薬物アプローチを組み合わせながら、少しでも患者さんの運動機能や日常生活動作が改善するようにお手伝いさせて頂きます(もちろん、手術が必要な場合は、地域の基幹病院にご紹介させて頂き手術が円滑に受けられるようにサポートいたします)。また術後のリハビリテーションも相談に乗らせて頂きます。お気軽にご相談ください。

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